J-SPEED情報提供サイト

災害時の緊急対応情報はこちら

災害診療記録2018が公開されました。

災害診療記録2018報告書(2019年3月1日掲載版)

様式(2019年4月1日以降の災害で利用)

  1. 災害診療記録2018(一般診療版)
  2. J-SPEED2018(一般診療版)
  3. 災害診療記録2018(精神保健医療版)*精神保健医療支援でDPAT等が利用
  4. J-SPEED2018(精神保健医療版)*精神保健医療支援でDPAT等が利用
  5. 災害診療記録2018(外傷版)


  • 改訂の主旨は、熊本地震、九州北部豪雨鵜、西日本豪雨、北海道胆振東部地震の教訓化、DPATが開発した精神保健医療版の追加、そしてWHO国際標準MDSへの対応です。
  • 様式はレイアウト変更が主で関係手技は不変です。


本サイトの目的

本サイトは「災害時の診療録のあり方に関する合同委員会」が提唱する災害診療記録及び災害時診療概況報告システムJ-SPEED に関する情報を広く提供することを目的として製作されています。

■災害時の診療録のあり方に関する合同委員会

構成団体:日本医師会・日本災害医学会・日本救急医学会・日本診療情報管理学会・日本病院会・日本精神科病院協会・国際協力機構


J-SPEEDとは

災害医療チームの標準診療日報です。

  • 災害時、被災地においてはあらゆるニーズが増大します。一方でそのニーズに本来対応する地元関係機関も被災することにより平時の情報収集経路が途絶し、ニーズ情報は潜在化してしまいます。この際、被災地には多数の支援チームが駆けつけます。この外来チームは自己完結を旨とし報告の能力/余力を保有してまいます。一方、従来、支援チームの活動報告手法は各団体毎にばらばらであったため、その報告能力を活かしきれていませんでした。
  • この状況に対処するために、フィリピン国保健省とWHOが共同開発したSPEED(Surveillance in Post Extreme Emergencies and Disasters )という報告手法をモデルに、我が国の災害医療分野で開発されたのが日本版SPEED(J-SPEED)です。
  • 災害医療チームはJ-SPEED診療日報様式を利用することで、どこで・どのような患者を・何人診療したかを簡単に本部報告することができます。これにより本部は被災地の医療ニーズの分布と推移を連日、把握できるようになります。
  • J-SPEEDは熊本地震(2016年)において初めて大規模稼働し、本部による状況把握と保健医療調整に貢献しました。
  • また、フィリピンに加えて日本でも役立ったという実績を受けて、世界保健機関WHOはJ-SPEEDをベースにMDS(Minimum Data Set)という手法を開発し、2017年2月に国際標準として採用しました。
  • フィリピン生まれ、日本育ちの国際標準が今後、世界中の災害現場で被災傷病者 の救護に役立てられることが期待されています。


電子システム

スマホアプリで遠隔報告・即時集計ができます。

  • 災害システムであるJ-SPEEDは紙様式による運用が可能な設計がなされていることが大変重要な特徴です。電気も通信回線もない環境でも実用できる仕組みであることにこそ、J-SPEEDの真価があります。
  • 一方、同紙様式は電子化を前提としてデザインされています。電子運用には即時集計や遠隔報告など、多大なメリットがあります。
  • 電子運用の必要性と効果的なあり方を明らかにしたのは、熊本地震での現場対応でした。同震災においては、本部におけるデータ処理作業の増大が課題となりました。そしてその対処は「一部電子化」(データを登録するウェブサイトが立ち上げられた)と「解析にあたる人材追加確保」(現地本部からの要請を受けて産業医科大学の疫学者らが北九州市から解析支援にあたった)によってなされました。すなわち、J-SPEEDの電子化にあたっては電子システム開発と、J-SPEEDデータの解析能力を有する人材の育成を、セットで推進すべきということが理解されました。
  • 開発において一貫して目指されてきたのは、「災害時の診療録のあり方に関する合同委員会」が目指す災害医療の姿(全災害医療関係者が派遣元団体等の枠組みを越えて標準様式を用いるオールジャパン体制の実現)です。電子化は目的ではありません。被災地医療活動において関係者が協同しやすい環境を構築し、もって被災傷病者に必要な医療を継続的かつ効率的に、より迅速に提供することが電子システム開発の本旨です。
  • J-SPEED電子システムの研究開発は産業医科大学が中心となって2015年に開始され、「災害時の診療録のあり方に関する合同委員会」による推奨を受けて公開されています。
  • 電子システムの必要性を決定づけたのは、DPAT(災害派遣精神医療チーム)による精神保健医療版J-SPEEDの開発でした。合同委員会による採択を経て、現在、我が国には従来からの一般診療版と精神保健医療版の2つのJ-SPEEDが稼働しています。そして、その結果は心身一体の統合報告書にまとめられることとなりました。複数のJ-SPEEDのリアルタイム集計には電子システムによる情報処理支援が不可欠です。
  • 2018年4月、DPAT(災害派遣精神医療チーム)による採用を受けてJ-SPEED 電子システム(J-SPEED+)の公式運用(厚生労働省委託事業)が開始されました。
  • 2018年7月に発生した西日本豪雨では、同システムが初稼働されました。DPATが整備した電子システムには緊急処置としてDMAT・JMAT・日赤等のJ-SPEEDデータも集約され、被災地における医療ニーズの全体像とその推移の即時集計・可視化が実現されました。派遣元組織のみならず、身体医療と精神医療という専門領域さえも超えたオールジャパン体制での統合的情報運用が実現されたのです。2018年9月に発生した北海道胆振東部地震においてよりスムーズな運用がなされました。これらの対応を通じて、東日本大震災、熊本地震の教訓化は一定程度、しかし確かに果たされました。
  • J-SPEED+の訓練利用方法については、訓練サイトJ-SPEED+(教育用)利用手順)を参照してください。
  • J-SPEED+の開発にはデザイナーが参加しており、アプリ開発においてはグラフィックレコーディングやリアルタイム・ワイヤーフレーミングによるUXの構造化等のデザイン的アプローチが駆使されました。2018年10月、J-SPEED+はグッドデザイン賞 を受賞しました。
  • 次なる大規模災害対応に向けて、所属組織の別を超えた全災害医療関係者によるオールジャパン体制での更なる関係能力強化が強く期待されています。


J-SPEEDオフサイト解析支援チーム

被災地外(オフサイト)からJ-SPEEDの集計・解析等を支援します。



  • 被災自治体が設置する保健医療調整本部等からの要請に応じて、作業環境の整った被災地外(オフサイト)からJ-SPEEDの集計・解析等を支援する専門チームを設置しています。
  • 同チームを活用することで、被災地での集計負担が外だしされるのみならず、データ解析のスピードと質が向上し、もって保健医療調整本部等によるデータに基づく調整活動が実現可能になると期待されます。
  • 同チームは熊本地震のおいて同様の活動に従事したメンバーと、研修を受けて検定に合格したメンバーによって構成されています。診療情報管理士や疫学者等、平時から専門職としてヘルスデータの管理・解析にあたっているメンバーが多いことが特徴です。
  • 紙様式で災害対策本部等に提出されたJ-SPEED日報を以下にFAX/メール等で送信いただければ電子集計を支援します。
  • 依頼先: J-SPEEDオフサイト解析支援チーム事務局(産業医科大学内)

専用FAX番号: 020-4622-0929

メール: data【アットマークに置き換えてください】j-speed.org

依頼様式:J-SPEED送信票


J-SPEEDの導入効果

J-SPEEDは“どこに・どのような傷病者が何人いるか”を可視化し、データに基づく保健医療調整を実現します。



教育資料

標準教育資料(パワーポイント等)をダウンロードできます。

  • 履修事項一覧


  • 標準教育資料:



J-SPEEDデータの研究利用について

災害時にJ-SPEED+に蓄積されたデータについて、支援の検証や教育等に使用したい場合はシステム設置者である日本精神科病院協会(DPAT事務局)に申請してください。(様式および申請先メールアドレスはDPAT事務局HP参照


WHO国際標準の樹立

日本のJ-SPEED方式がWHO国際標準として採択されました。

  • 2016年に発生した熊本地震におけるJ-SPEEDの実績は国際的にも大きな注目を集め、WHOは専門ワーキンググループを設置してJ-SPEED方式に基づきEmergency Medical Team Minimum Data Set (MDS)を開発しました。同ワーキンググループ会合は、JICAとイスラエル外務省による支援を受けて開催され、議長は我が国の国際緊急援助隊医療チームの登録者がつとめました。その検討においては、災害対応大国である我が国が蓄積してきた災害医療分野の関係知見が惜しみなく供出されました。また、国際合意形成のためにWHO, IFRC、ICRC, MSF , UK-MED, AUSMAT, BFAST等々の関係組織から招聘された災害医療・緊急援助のトッププロによる激論をまとめあげられたのも、事務局機能を果たした日本人チームによる論点整理と緻密かつ膨大な編纂作業があってこそのことでした。J-SPEEDによる国内実対応経験をもとに日本のチームが主導した検討を経て、2017年2月、WHOのEMT戦略諮問委員会は満場一致でMDSを新しい国際標準として採択しました。
  • その後、MDSは様々な国際訓練で活用され、このなかでも日本の災害医療関係者が大きな枠割を果たしています。WHOは現在、電子化への展開も見据えた検討を再開する方針で、その全体像は2018年6月にバンコクで開催されるEMT Global Meetingで発表される見通しです。
  • 2019年3月、モザンビークにおけるサイクロンIdaiによる大災害への国際救援が進む中、モザンビーク保健省によって日本発WHO国際標準MDSが世界初稼働されました。2019年4月16日時点で4600件以上の診療データが収集されデータに基づく災害医療調整が実現されています。稼働を支えているのは日本の国際緊急援助隊専門家チームによる技術支援で、そこで発揮されているのは東日本大震災を契機にフィリピンの災害時サーベイランスシステムSPEEDを参考にして開発され、熊本地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震で実用され磨かれてきたJ-SPEEDの技術知見です。我が国が確立した技術がWHO国際標準として世界の災害現場に届き、モザンビークで被災者救援に役立てられています。
  • 世界中の災害医療現場がデータに基づいてコーディネーションされる時代が始まりました。そして我が国には、日本発WHO新国際標準MDSの国際実装を牽引する役割が強く期待されています。



*MDS関係の問い合わせに対応するため、2018年10月に以下のページ(英文)を設置しました。


主な採択事業

・厚生労働省(DPAT事務局)

平成30年度 社会・援護局障害保健福祉部

DPAT事務局事業に係る業務一式

*DPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team:災害派遣精神医療チーム)

・厚生労働省(国立病院機構)

平成28年度 厚生労働省医政局 第二次補正予算

医政局 医療経営支援課 国立病院機構管理室

電子カルテによる「災害診療記録」電子フォーマット自動出力実証事業


・総務省

「IoT/BD/AI情報通信プラットフォーム」社会実装推進事業

課題I 最先端の自然言語処理技術を活用した高度自然言語処理プラットフォームの研究開発


・内閣府

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」


・WHO

世界保健機関健康開発総合研究センター(WHO神戸センター・WKC: K18003)


紙様式

(日本診療情報管理学会サイト)

電子システム J-SPEED+

J-SPEED+ウェブサイト(本部用)



FAQ

文献

関連リンク

報道等

INFORMATION

2019-03-01 災害診療記録2018様式を掲載しました。

2018-12-31 文献情報を追加しました。

2018-11-15 訓練専用ページを設置しました。

2018-09-30 WHO国際標準MDS関係情報を追加しました。

2018-08-31 教育資料を追加しました。

2018-04-29 主な採択事業を追加しました。

2018-04-28 厚生労働科学研究費補助金 長寿科学政策研究事業(H29-長寿-一般-001) に関するページを追加しました。

2018-04-26 FAQを追加しました。

2018-04-12 トップページをリニューアルしました。ブックマークをhttps://www.j-speed.org/に更新してください。

2017-04-01 本ホームページを公開しました。

お問い合わせ先

担当窓口: 久保達彦

〒734-0037 広島市南区霞1-2-3 広島大学 大学院医系科学研究科 公衆衛生学内 J-SPEED研究会

メール:support【アットマークに置き換えてください】j-speed.org

TEL:080-7014-1029

*訓練でのシステム利用申し込みはこちら

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